プログラミングスクールの受講料金は高額になる場合がほとんどです。
最近では短期で学習できたり、オンラインのみで完結できるなど様々なタイプのプログラミングスクールがありますが、2ヶ月のオンライン学習でも安くて20万円前後はしますので、そう簡単に契約するのは難しいものです。
そこで気になるのは、「プログラミングスクールはクーリングオフできるのか?」ではないでしょうか。
特定商取引法におけるクーリング・オフができる取引と期間が定められており、取引によっては無条件で申込みの撤回または契約を解除することができますが、プログラミングスクールに関しては、この制度が適用されるのか不安に感じている方も多いはずです。
そこでこの記事では、プログラミングスクールとクーリングオフ制度についてご紹介していきたいと思います。
プログラミングスクールはクーリングオフできるのか
特定商取引法におけるクーリング・オフができる取引の特定継続的役務提供として、語学教室や家庭教師、学習塾、パソコン教室などが含まれており、プログラミングスクールは見方によってはクーリングオフできるように思えます。
しかし一般的には、パソコン操作や使い方の基礎を学習するパソコン教室と、より専門的な学習を行うプログラミング教室を同等に扱うかどうかは不明な部分でもあります。
そこで筆者は近くの消費生活センターに問い合わせてみることにしました。
その回答を簡単に記載すると「プログラミングスクールでも契約期間や契約金額によってはクーリングオフで契約を解除できるはず」ということでした。
しかし電話でのお問い合わせで、こちらが伝える情報が少ないということもあるのか、言い切る形ではなく「クーリングオフできると思う」というような感じだったので、こちらもちょっと不安でしたが…。
パソコン教室のような特定継続的役務の要件としては
- 2ヶ月を超える契約期間
- 5万円を超える契約金額
とのことで、契約書を交わして8日以内であれば、クーリングオフを利用して契約を解除できるようです。
しかし、オンライン完結型プログラミングスクールのTechAcademy(テックアカデミー)の「特定商取引法に関する表示」には「本サービスはクーリング・オフ適用対象外です。」と記載があるため、プログラミングスクールによってはクーリングオフできない可能性もあります。
なので、「取引や条件によってクーリングオフできないこともある」と認識しておいたほうが良さそうです。
不安な方はお住まいのエリア周辺にある消費生活センターや受講を検討しているプログラミングスクールにお問い合わせしてみるようにしましょう。
クーリングオフできるプログラミングスクール
クーリングオフできないケースもあるプログラミングスクールですが、中にはクーリングオフ適用対象であることが記載されているスクールもあるので、不安な方はクーリングオフについて記載があるスクールのほうが何かと安心かと思います。
以下では、「特定商取引法に基づく表記」にクーリングオフ制度について記載があるプログラミングスクールと記載されているクーリング・オフ制度の内容についてご紹介します。
ただし、掲載する情報は執筆時点の情報となりますので、詳細については各プログラミングスクールの公式サイトにてご確認お願いします。
COACHTECH(コーチテック)
コーチテックは最短2ヶ月で稼げるエンジニアを目指す短期集中型のプログラミングスクール。
現役エンジニアの専属コーチのサポートや目標設定や学習計画の立案など、モチベーションの維持につながるサポートも行っています。
一人ひとりに合わせたオーダーメイドカリキュラムを組んでくれるので、目標かスキルに合わせて最適なプログラミング学習が可能です。
現時点では、HTMLやCSS、JavaScript、PHPなどWebサイトやアプリの開発に必要なプログラミング言語を中心にサポートしており、WebデザイナーやWebエンジニアを目指す人に最適。
コーチテックのクーリングオフについて
コーチテックの「特定商取引法に基づく表記」の「キャンセル・返品について」にはクーリングオフについて下記の記載があります。
サービス提供開始より8日以内に申請を行うことで受講のキャンセルを行うことができます。また 契約締結日から8日以内であれば、クーリング・オフ制度を利用して契約を解除することができます。
コーチテックは契約締結日から8日以内であれば、クーリングオフで契約を解除できます。
DMM WEBCAMP(ウェブキャンプ)
オンラインや教室でプログラミング学習ができるスクールで、マンツーマンサポートと教室通い放題の「教養コース」や就職・転職を目的とした「転職コース」を用意。
DMM WEBCAMP 転職コースでは「短期集中講座」「専門技術講座」「オンライン講座」など目標やライフスタイルに合わせて選択することもできます。
また、転職コース(旧WebCampPro)では、受講料金を返金してもらえる「全額返金保証」や、教育訓練経費の最大70%が教育訓練給付金として支給される、厚生労働省指定の専門実践教育訓練給付金制度の対象講座に認定(専門技術講座のみ)されるなど、これからプログラミングを勉強する人には心強い制度が付いています。

ウェブキャンプのクーリングオフについて
ウェブキャンプの「特定商取引法に基づく表記」にはクーリングオフについての記載があります。(執筆時点)
[DMM WEBCAMP 教養コース]
サービス提供開始より8日以内に申請を行うことで受講のキャンセルを行うことができる。
[DMM WEBCAMP]
契約締結日から20日以内であれば、クーリング・オフ制度を利用して契約を解除することができる。
公式:DMM WEBCAMP
DIVE INTO CODE(ダイブ イントゥ コード)
Webエンジニアコースや機械学習エンジニアコース、オンラインコースなど受講できるプログラミングスクールで、機械学習エンジニアコースは「専門実践教育訓練給付金」および 「教育訓練支援給付金」の対象講座にも指定されており、最大56万円のキャッシュバックを受けられることも。
エンジニアへの就職やキャリア相談などの無料カウンセリングや卒業後のアフターサポートも行うなど、サポート体制もしっかりしているのでプログラミング未経験者にも最適。
ダイブ イントゥ コードのクーリングオフについて
ダイブ イントゥ コードの「特定商取引法に基づく表記」にはクーリングオフについての記載があります。(執筆時点)
本サービスはクーリング・オフ適用対象となります。適用期間の経過後は、受講規約第11条に基づく解約が可能です。
また、返品については下記のような記載があります。
弊社の教材はすべてWebページ上に掲載されいつでもご覧いただけるようになります。そのため、返品という概念はありません。そのため、教材に誤字脱字がある場合や、お申し込みいただいた内容とは異なる教材であった場合等はいつでもお申し出ください。早急に文面を修正いたします。修正にかかる工数等は、弊社にてすべて負担いたします。
tech boost(テックブースト)
エンジニアに特化したキャリアサービスを展開する会社が運営するプログラミングスクールで、教室だけでなくオンラインでの受講も可能。
学習できる言語・スキルはHTML、CSS、PHP/Laravel、Ruby、Ruby on Rails、データベースなどWeb系の言語が中心ですが、ブロックチェーン、AI、IoTなどのトレンド技術の中から一つ選んで基礎知識を学ぶこともできます。
5%割引の「ご紹介割引」や2人以上で申し込むと10%割引になる「お友達割引」、説明会当日のお申し込みで1万円OFFとなる当日割引など、お得な割引サービスも充実しています。
テックブーストのクーリングオフについて
テックブーストの「特定商取引法に関する表示」にはクーリングオフについての記載があります。(執筆時点)
サービスの特性上、返品は原則不可となります。ただし、法定の契約書面を受領した日から起算して8日を経過するまでの間、書面によりクーリング・オフを行うことができます。
TECH I.S.(テックアイエス)
TECH I.S.(テックアイエス)は、HTMLやCSS、PHP、Pythonなどの言語が学べるプログラミングスクール。
「エンジニア育成コース」は6ヶ月の学習期間と6ヶ月のキャリアサポートが付いており、転職・就職が目標の場合は就職先紹介、独立などが目標であれば1案件を獲得するまでフォローしてくれます。
テックアイエスはエラーでつまずいても、5分以内に質問に対応してくれるのが特徴。
オンラインで画面を共有しながらサポートしてくれるので、効率よく学習することができます。
チームワークを重視しており、「クラス制度」の採用やチーム開発など、より実践的なカリキュラムが組まれています。
テックアイエスのクーリングオフについて
テックアイエスはクーリングオフ対象となっています。
公式サイトには下記のような記載があります。(執筆時点)
お客様は、契約内容書面を受領した日から起算して8日間以内に、当スクール所定の方法で当スクールに通知することにより、当スクールを退校することができます。なお、その場合は、解約の通知までに当スクールが受領した金員を全額返金させていただきます。ただし、振込手数料等は、お客様負担にさせていただきます。
公式:TECH I.S.
TECH I.S.(テックアイエス)の評判と学習言語、料金、受講期間
クーリング・オフ適用対象外のプログラミングスクール
公式サイト内でクーリング・オフ適用対象外と記載があるプログラミングスクールを掲載しておきます。
「プログラミングスクールを選ぶなら、クーリングオフできるスクールが良い」という方は、下記のスクールは候補から外したほうが良いかもしれません。
- TechAcademy(テックアカデミー)
- CryptechAcademia(クリプテックアカデミア)
- RaiseTech(レイズテック)
- RUNTEQ(ランテック)
スクールによってはクーリングオフ適用対象外でも、独自の返金システムがある場合もありますので、各スクールの公式ページを見比べながら判断するのも良いでしょう。
返金保証や無料体験コースがあるプログラミングスクールも
クーリングオフ以外にも安心して利用できる返金保証や無料体験ができるプログラミングスクールもあるので、プログラミングの申し込みが不安な方は下記のようなスクールも検討してみましょう。
返金保証があるプログラミングスクール
申し込みをして実際に受講した場合でも、条件を満たせば受講料金が全額戻ってくる制度があるプログラミングスクールもあります。
「実際に受講してみたけど満足できなかった」などの理由でも返金してもらえる可能性もあります。
適用条件は各スクールによって異なるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
- TECHCAMP(テックキャンプ) エンジニア転職
- Aidemy Premium Plan(アイデミープレミアムプラン)
- FLOC(フロック)ブロックチェーン大学校
- ポテパンキャンプ
- DMM WEBCAMP(ウェブキャンプ)

無料体験コースがあるプログラミングスクール
プログラミングスクールの中には無料体験コースが用意されていることがあります。
無料体験コースの内容はスクールによって異なりますが、実際にオンライン教材を利用したり、講師にサポートしてもらいながら学習を体験することもできます。
無料体験コースがあるプログラミングスクールであれば実際にレッスンを体験してから、申し込みするか決めることができるのでスクール選びで失敗するリスクが少なくなりますが、あくまでも「体験」ですので、参考程度で他のプログラミングスクールと比較しながら判断すると良いと思います。

最後に
プログラミングスクールのクーリングオフは利用可能なスクールと、適用対象外のスクールがあるようなので、取引や契約する内容によってはクーリングオフ制度を利用できない可能性があります。
何となく「クーリングオフできるから契約しても良いか」というのは、後々トラブルにも繋がりかねないので、契約に関しては熟考し、申し込みする際もしっかり内容を把握してから申し込むようにすることが大切です。
心配な方は申し込む前に、クーリングオフの利用についてもしっかりと確認しておくと安心です。
また、プログラミングスクールが独自に用意する全額返金保証なども、適用条件があるので、こちらもしっかり内容を把握してから申し込むようにしましょう。
プログラミングスクールの受講料金は高額ですが、しっかり勉強すればそれだけ自分に返ってくるはずなので、申込みする場合は目標を立てて、真剣に取り組むようにしましょう。
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